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The Witness for the Prosecution at London County Hall

2021年10月16日、London County HallにてThe Witness for the Prosecutionを観劇(2時間30分、休憩込み)。邦題は『検察側の証人』という、アガサ・クリスティーによる法廷ミステリーです。8月から9月にかけて日本で上演されていて、観に行きたかったけれど行けなくて残念に思っていたところ、ロンドンでも上演があると知り行くことにしました。
日本版を見ていないので比較はできませんが、ロンドン版で面白いと思ったのは、劇場がまるで法廷のように作られていたことです。半円形の舞台を囲うように座席があるのですが、座席の種類が陪審員席、傍聴席、それを見下ろす2階席、というように分けられていました。私は金銭的な都合で2階席の最後列のチケットを購入したのですが、陪審員席や傍聴席で体験型の観劇をするのも良いなと思いました。
日本版の出演者の一人が、裁判と演劇は似ているとおっしゃっていました。その逆も言えるわけで、劇場を傍聴席のようにすることも可能なわけです。そう思わせてくれたロンドンでの観劇だったので、やっぱり日本版も観たかったなぁと、良い意味での悔しさが残った帰り道でした。写真は、開演前に2階席から撮った舞台・陪審員席・傍聴席の様子です。

On 16 October 2021, I saw and heard The Witness for the Prosecution by Agatha Christie at London County Hall. The most interesting thing of the production was that the theatre was made like a court: audience's seats were classified as jury's seats (called VIP Jury), visitor's galleries (like visitor's seats for a court), and upper galleries (called Witness Box). 
An actor who played The Witness for the Prosecution in a Japanese production said that courts and theatres were similar. I thought it was true when I "witnessed" the production in London.



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イエローヘルメッツ公演のお知らせ&講演のお知らせ

シェイクスピア作品上演企画「イエローヘルメッツ」が、今年の夏も公演を行います。今年の作品は『マクベス』です。上演される機会の多い作品ですので、他の劇団や劇場で観て作品が気になったという方も、観たことがないからこそ気になるという方も、ぜひお越しください。 公演概要 イエローヘルメッツ vol. 4『マクベス』 2025年8月7日(木)~11日(月祝)@すみだパークシアター倉 詳細、チケットご購入は こちらから そして、8月7日(木)の公演終了後に行うイエローヘルメッツ解剖講座にて、今年も講師を務めます。シェイクスピアの『マクベス』の小田島雄志訳と、山崎清介さんによる『マクベス』の脚本を比較し、イエローヘルメッツがつくる「難しすぎず簡単すぎないシェイクスピア」を解説していきます。3回目(オンライン開催の回を含めれば5回目)となる講座、私も楽しみにしていますので、ご参加いただけると嬉しいです。 他にも、舞台上で素潜りシェイクスピア(ワークショップ)や、アフタートークが開催される回もあります。詳細はチラシ画像をご覧ください。 どうぞよろしくお願いいたします。

ヘンリー四世 第1部@ROCK JOINT GB

2025年5月31日、ROCK JOINT GBにて『ヘンリー四世 第1部』を観劇(85分、休憩なし)。イエローヘルメッツ番外公演として、ライブハウスで、5人の女優が、最小限の衣装と小道具で行うスタイルの上演でした。 イエローヘルメッツは昨年『リチャード二世』を上演していました。その時にボリングブルックを演じていた役者が、今回ヘンリー四世を演じていました。本で読んだ時、両作品におけるボリングブルック=ヘンリー四世は、同じ人物でありながら描写が異なるように思っていました。王としての苦労を経てきたからでしょうか。『リチャード二世』を観劇した時のボリングブルックの印象(立ち向かう側としての強さなど)と、今回のヘンリー四世の印象(王としての孤独や、やり場のなさなど)の違いが、舞台上で鮮やかに見えたので、役者の技量に感動しました。 5人で演じる歴史劇ということで、一人の役者が複数の役を担当していました。どの役者も、別の役を演じる時、表情や立ち方の変化が分かりやすかったので、衣装が変わらなくても混乱することなく楽しめました。 今回の『ヘンリー四世 第1部』だけでも良い上演だったと思いますが、『リチャード二世』も観ていた私はその時との繋がりを考えることでさらに興味深い観劇体験ができました。そうなると、『ヘンリー四世 第2部』も上演してくれたら嬉しいな、と期待してしまいます! On 31 May 2025, I saw and heard Henry IV, Part 1  by William Shakespeare at Rock Joint GB in Tokyo. It was played at a small venue, by five female actors, with simple black clothes (without changing costumes). They performed Richard II last year. The actor who played Henry Bolingbroke at that time played Henry IV this time. When I read both plays, I thought Bolingbroke and Henry IV were described diffe...

陽気な幽霊@シアタークリエ

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