2021年9月23日、Lydia & Manfred Gorvy Garden TheatreにてThe Comedy of Errorsを観劇(2時間50分、休憩込み)。とても面白かったです。書きたいことがたくさんあるので、はじめは客観的に、それから主観的に、分けて書いてみようと思います。(と言っても、人間ですので完全に客観視することは不可能ですが…。)
感想~なるべく客観的に~
Lydia & Manfred Gorvy Garden Theatreは、Royal Shakespeare Theatreの屋外劇場です。おそらく仮設なのではと思う作りで、コンパクトな半円形劇場でした。全員着席するスタイルですが、ステージとの距離が近いので、グローブ座のGroundlingとGalleriesのいいとこどりのような劇場だと思いました。
そんな屋外劇場であればA Midsummer Night’s Dreamなどが似合いそうですが、今回の演目はThe Comedy of Errors。それでも世界観に引き込まれたのは、劇場の雰囲気に頼ることなく、演出に工夫がされていたからだと思います。劇中の衣装や音楽は、何処のものとも、いつのものとも特定できないような入り混じったもので、その不思議さはアンティフォラスが1幕2場の終わりに言うエフェソスの怪しさに繋がるものだと思います。
小道具や音響は最小限でした。例えばノックの音だけでドアを表現したり、BGMはアカペラだけだったり、という具合です。そのようにシンプルなものでも、それだけで面白いと思えたのは、シェイクスピア初期の喜劇らしいプロットの面白さや軽快さに依るのかなと思いました。シェイクスピアを初めて観劇する人にもおすすめの作品だと私は思います。
プロットといえば、The Comedy of Errorsには二組の双子が登場します。同じ役者が双子の両方を演じ分ける場合もありますが、今回の上演では、アンティフォラス、ドローミオともに二人の役者が双子の兄弟を演じていました(どちらが兄でどちらが弟かはさておき…)。別の役者が演じているにもかかわらず、本当に双子のように見えて、容姿が同じであることによって引き起こされる喜劇を表現するのに成功していたと思います。これは役者の演技や演出のやり方が上手かったからだと思います。
そのような感想をもって、今回のThe Comedy of Errors、来て良かったです!
感想~かなり主観的に~
主観的というより個人的な話ですが、今回の観劇が、私にとってシェイクスピア観劇の100本目になります!記念すべき回になりました。
2009年に初めてシェイクスピア作品を観劇してから、12年でここまできました。でも、まだまだこれからです。教室でも劇場でも、演劇を楽しみます!
観劇以外の劇場体験について
私は観劇に出かける時、お芝居以外も含めて一日を楽しみたいと思っています。例えば観劇前後の食事や、帰り道に感想をまとめながら歩く時間などです。今回は、せっかくロイヤル・シェイクスピア・シアターに来たのだからと勇気を振り絞って、観劇前に劇場併設のレストランへ行ってみました。The Rooftop Restaurantというお店で、劇場前の広場が見渡せます。とても素敵なところで、一人で来るにはハードルが高かったと思いますが、シェイクスピア観劇100回記念ということで!自己満足ですが、一人でお祝いをしてから観劇に臨みました。
そんな素敵な一日でした。
On 23 September 2021, I saw and heard The Comedy of Errors by William Shakespeare at Lydia & Manfred Gorvy Garden Theatre (attached to Royal Shakespeare Theatre). This comedy is about madness, which is not real madness but one caused by misunderstandings of two pairs of twins. The performance had a mysterious atmosphere by a mixture of Western and Eastern, and something old and modern in its costume and music. I think such attempts suited the ambience of Ephesus.
By the way, this was my 100th playgoing for Shakespeare's plays. I celebrated the performance and myself at a beautiful restaurant in Royal Shakespeare Theatre.