Skip to main content

Mischief Festival 2022 at The Other Place

Royal Shakespeare Theatreの別館であるThe Other Placeにて、二つの芝居を観劇しました。Mischief Festivalという、現代劇を上演するシリーズで、Ivy Tiller: Vicar's Daughter, Squirrel KillerO, Island!の二本を観劇しました。どちらも、ここでの上演が初演という、まさにコンテンポラリーな現代劇でした。
劇場内の公演プログラム売り場では、公演プログラムと台本がセットになった本が売られていました。それで5ポンドという安さなので驚きです。これが初演なので、キャストとスタッフの情報と台本を一緒に手に入れることができて良かったです。
公演プログラムによると、両方の作品に出演している役者もいるとのことでした。日替わりで上演されたり、一日に二本上演されたりするので、その両方に出演するというのは技量のいることだと思います。そのようなローテーションは、ロンドンのグローブ座のものと似ていると思いました。
以下、ネタバレ注意です。

Ivy Tiller: Vicar's Daughter, Squirrel Killer
2022年10月26日、The Other PlaceにてIvy Tiller: Vicar's Daughter, Squirrel Killerを観劇(1時間25分、休憩なし)。タイトルが韻を踏んでいて面白いと思いました。タイトルロールのIvy Tillerは、在来種のキタリスを守るために外来種のトウブハイイロリスを駆逐しようとする女性です。リスを撃つ場面はグロテスクに思えましたが、周りの観客はそこに目を向けるのではなく、目的に対して一生懸命すぎるが故に周囲と噛み合わないIvyの姿を見て笑っていました。そこに注目するのか、と観客の受容について驚きました。

O, Island!
2022年10月26日、The Other PlaceにてO, Island!を観劇(1時間25分、休憩なし)。洪水によって島として孤立してしまった村についての物語でした。孤立すると、誰がリーダーになるのか、リーダーの判断は正しいのか、その他の人物はどのような役割を持つのか、他の人物内で派閥ができるのか…など、考えるべき点が出てきます。ウィリアム・ゴールディングの『蠅の王』のような作品だと思いました。

(Caution: contains a spoiler.)
On 26 October 2022, I saw and heard two plays as a part of Mischief Festival 2022: Ivy Tiller: Vicar's Daughter, Squirrel Killer and O, Island! at The Other Place. Both of them were contemporary plays. 
In the theatre, they sold a book which combines a programme and a script. It cost only five pounds! I was satisfied to get such an informative book.
According to the programme, some actors joined both of the plays. Such a rotation reminded me that of Shakespeare's Globe.
Ivy Tiller: Vicar's Daughter, Squirrel Killer is a play by Bea Roberts. I like the title, which is rhyming. The play is about a woman, Ivy Tiller, who tries to oust the invasive grey squirrels and to restore the native red squirrels. I thought when she shot grey squirrels was grotesque, but other audiences rather laughed at Ivy, who was so obsessed with her aim and incompatible with other characters. I was surprised at the difference between me and other audiences regarding reception.
O, Island! is a play by Nina Segal. The story is about a village, which becomes isolated as an island because of a flood. When being isolated, there are a lot of matters to be considered: who to be a leader, whether the leader's decision is right, what kind of roles other people should have, whether people make factions, and so forth. It reminded me of Lord of the Flies by William Golding. 




Popular posts from this blog

ハムレット@シアター風姿花伝

2026年6月27日、シアター風姿花伝にて『ハムレット』を観劇(2時間50分、休憩込み)。以下、ネタバレ注意です。 小規模な劇場で、実験的な作品を見ることができたように思い、面白かったです。そう思う理由は主に二つあって、一つは前半部分、もう一つは後半部分で特に感じたものでした。 一つ目は、言葉遣いです。平易な言葉での上演、というのは観劇前から知っていた情報でした。それを聞いて私が想像していたのは、物事の呼び方が身近な名詞に変えられているとか、動詞や形容詞が大袈裟じゃないとか、そういう単語レベルでの平易さでした。しかし実際には、演劇の台詞調/日常の喋り言葉という二項対立のような気がして、今回の上演は後者の方だったと思います。日本語での上演でしたが、今回の出演者の中には普段の喋り方と同様に、助詞を高く発音したり伸ばしたりしている人もいました。それが良い悪いという話ではなく、普段の喋り言葉と演劇の台詞は違うのだと実感することができ、演劇らしさについて考えるきっかけとなりました。もちろん、カジュアルな言葉遣いだから話が伝わりやすい、という点も良かったです。 二つ目は、役の入れ替わりです。基本の配役は決まっているのですが、時々、役を入れ替えてある場面をもう一度繰り返す、という手法が見られました。最初は驚きましたが、役者と役の関係において「誰にでもなれる」という演劇の可能性を感じる演出でした。一点目と同様に、演劇らしさを問いかけてくるような上演だったと思います。 そういった意味で、面白い公演でした。 (Caution: contains a spoiler.) On 27 June 2026, I saw and heard Hamlet by William Shakespeare at Theater Fuushikaden in Tokyo. It was interesting in two ways. Both points gave me opportunities to think about what theatre/drama is. First, characters spoke their lines in daily Japanese. Its verbal simpleness was advertised beforehand, so at fir...

聖なる炎@たましんRISURUホール

2026年7月1日、たましんRISURUホールにて『聖なる炎』を観劇(2時間40分、休憩込み)。2023年に 俳優座劇場で観劇 した時から好きだと思っていたので、また観ることができて嬉しかったです。 劇中の台詞にあるように、人間は矛盾を抱えていたり、二面性があったりします。事故により半身不随になったモーリスは、無理に明るく振る舞いますが、弱音を吐ける相手には弱いところを見せていました。モーリスの妻のステラは、彼を裏切る行為をするけれど、完全な悪人ではなく、かなりの葛藤を見せていました。モーリスの世話をする看護婦(今回の上演では「看護婦」という表現が使われていました)は、一見冷たい人物ですが、人を愛する気持ち、思いやりの心、相手を尊敬すること、などは忘れていません。そういった矛盾や二面性を見られるのは、演劇ならではのことで面白いです。さらに、そういった「ずれ」が違和感にならなかったのは、役者の演技が丁寧だったからだと思います。 このキャスティングで、好きな作品の再演を観ることができて良かったです! On 1 July 2026, I saw and heard The Sacred Flame by William Somerset Maugham at Tamashin Risuru Hall (Tachikawa Civic Hall) in Tokyo. I saw the play in 2023 at another venue but with the same company, and I liked the play since then. I was glad to see it again. As a character says in the play, anyone has contradictions. In this play, for example, Maurice, who got seriously injured by a plane crash, tries to be cheerful or sometimes too blithe. In fact, however, he is depressed about the hard life due to the injury. His wife, Stella, betr...

リチャード三世@PARCO劇場

2026年5月30日、PARCO劇場にて『リチャード三世』を観劇(3時間、休憩込み)。 リチャード三世は、残虐な悪役として描かれることも、狡猾な政治家のように描かれることもあるキャラクターです。そんな中、今回のリチャード三世は、悪役、国王、政治家といった枠組みに当てはめなくても「言葉や表情や演技で人を動かせることに気持ち良くなっていった人物」に見えました。「なっていった」と書いたのは、場面が進むにつれて段階的にそう見えたからです。リチャード三世を演じた吉田羊さんは、2024年に ハムレット を演じていて、その時にも声の使い分けが特徴的だという印象を受けました。声や表情の使い分けは、登場人物が嘘をついたり、ふりをしたりする場合、普段の演技と比べて二重に大事なものとなりますが、それが上手かったと思います。 On 30 May 2026, I saw and heard Richard III  by William Shakespeare at Parco Theater in Tokyo. Richard can be labelled as a perfect villain, politically wise leader, and so on according to its direction in each production. This time, however, I could see Richard out of such framework, and I found Richard a person who simply enjoys the fact that he can manipulate others by words, expressions, and pretending. An actor who played Richard this time was good at changing her tone of voice depending on scenes when she played Hamlet in 2024 too. Seeing these two productions, I thought Hamlet and Richard were similar in that they had to pre...