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ゴースト&レディ@四季劇場[秋]

2024年6月8日、四季劇場[秋]にて『ゴースト&レディ』を観劇(2時間50分、休憩込み)。以下、ネタバレ注意です。
漫画が原作のミュージカルで、物語は19世紀ロンドンのドルーリー・レーン劇場から始まります。始まり方も終わり方も、劇場の観客を劇中劇の観客に見立てるという構成でした。それなので、劇場での上演ならではの演出だと思いました。原作の漫画は読んでいないのですが、メディアの違いによる見え方の違いに興味を持ったので、漫画も読みたいと思いました。

(Caution: contains a spoiler.)
On 8 June 2024, I saw and heard Ghost and Lady at Shiki Theatre Aki in Tokyo.
It is a musical based on Japanese manga, and the story begins with the scene of The Theatre Royal Drury Lane. The main part of the play turned to be a play-within-a-play in the end, so it was metatheatrical. I thought it was possible when it was performed on a stage, not when it was read on a page. I haven't read the manga, but I'd like to read so that I can enjoy the difference between the two types of media.


日付入りのパネルは撮りたくなりますね。

原作者によるパネルです。

開演前は写真撮影OKでした。

お天気にも恵まれ、観劇前後のお散歩も楽しかったです。


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マクベス@彩の国さいたま芸術劇場大ホール

2025年5月17日、彩の国さいたま芸術劇場大ホールにて『マクベス』を観劇(3時間5分、休憩込み)。 『マクベス』は観劇する機会が多い作品です。それなので、これまでに観た上演と似ているところに対しても、異なるところに対しても、その理由や効果を考えることができて面白いです。 今回の上演で、過去に観た上演と似ていると思ったところは、最初に登場した魔女が人間の首を持っていたところです。これは2022年にストラットフォード・アポン・エイヴォンの The Attic Theatreで観た上演 を思い出させるものでした。どちらの上演も、魔女は亡骸が好きということを表す演出だったと思います。人の生死や運命を操る魔女らしいと思いました。 過去の上演と異なると思ったところは(というより、これまでの上演では気に留めていなかったけれど今回ハッとしたところです)、ダンカンとマクベスの関係性です。今回の上演では、第一幕で戦場から戻ったマクベスを迎えるダンカンが印象的でした。身内として、マクベスの無事に心からほっとしたように彼を抱き締めていました。ダンカンがマクベスを信頼していたことは台詞に書かれていますが、演技にもにじみ出ていたので、その後でマクベスが裏切ることを思うと胸が痛くなりました。 今年は『マクベス』の上演が豊富な年です。色々観て比較できると楽しいです。 On 17 May 2025, I saw and heard Macbeth by William Shakespeare at Saitama Arts Theater in Saitama. There are a lot of chances to see Macbeth in Japan and in the UK (and in other countries too). Then, I can compare and if there are similarities and differences, I can think about reasons and effects for them. (1) Similarity: In this production, the Witches had a head of the dead at the beginning of the play. This remi...

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2025年4月19日、俳優座劇場にて『嵐 THE TEMPEST』を観劇(3時間5分、休憩込み、カーテンコール込み)。4月末で閉館する俳優座劇場の最後の公演ということで、「さようなら俳優座劇場」として上演されていました。10日間の上演期間のうち、千穐楽公演を観に行きました。 むき出しの舞台と簡素な舞台装置が印象的でした。大掛かりな舞台装置や豪華な演出に頼らず、役者の力で上演を届けるという姿勢が見られました。今回の上演では、新訳が使われていたのですが、プロスペローは「演出」「筋書き」といった表現をよく使っていました。他の訳でもそうであるのかはこれから確認したいと思いますが、このような言葉の選択は、演出家のようにも役者のようにも振る舞うプロスペローの姿と、役者の力を主な要素とする今回の上演が重なるようで、演技、演出、翻訳が調和した上演だったと思います。 「赦し」は作品のテーマの一つですが、赦すという行為を単純に描くのではなく、長い苦労と恨みの期間が終りに向かっていくことを丁寧に表現した演出、演技だったと思います。その過程で、プロスペローは魔法を手放します。苦労や恨みだけでなく、魔法も含めて、終わりに向かっていく様子は、寂しさと美しさを持ち合わせたもので、俳優座劇場での上演が最後であることを思い出させるものでした。そのことを最も強く感じたのはプロスペローによるエピローグで、芝居の上演が魔法のようなものだとしたら、上演の終わり、劇場の終わり、そしてプロットとしての魔法の終わりが重なって見え、感動を誘うものでした。 俳優座劇場では、プロデュース公演としてイギリス演劇を観たり、プロデュース公演でなくてもシェイクスピア作品を観たりして、何度も通った思い出があります。最後の瞬間に立ち会えて良かったです。 On 19 April 2025, I saw and heard The Tempest  by William Shakespeare at Haiyuza Theater in Tokyo. It was the last production at the theatre, which is going to close at the end of this April. I saw the very last performance on the closing ...

イエローヘルメッツ イベントのお知らせ

シェイクスピア作品上演企画「イエローヘルメッツ」が、ゴールデンウイークにイベントを開催します!4日間×3コマで盛りだくさんです。詳細は下の画像と こちらのリンク から! 私は5月5日(月祝)11時~13時の「原文朗読会」で講師を務めます。シェイクスピアの台詞を英語で声に出して読むワークショップです。 『マクベス』と『ヘンリー四世 第1部』を題材に、韻文と散文の台詞を取り上げます。韻文と散文の違いや、英語の台詞のリズムを、一緒に体験してみましょう。 よろしくお願いいたします。