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Showing posts from October, 2026

チャリング・クロス街84番地@あうるすぽっと

2026年10月9日、あうるすぽっとにて劇団昴の『チャリング・クロス街84番地』を観劇(2時間5分、休憩込み)。 イギリスの古書店と、その客でアメリカに住む作家との間の、手紙のやりとりを描いた物語でした。舞台は20世紀半ばで、インターネットなどもなく、コミュニケーションには時間がかかる時代です。しかし、登場人物たちが相手からの手紙や注文した本を待つ時間は、相手のことを思う時間であり、あたたかいものに見えました。実際、作家は古書店で働く人たちのために時々プレゼントを贈ったり、古書店の方は注文の品以外にも相手が気に入りそうな本を選んだりしていましたが、それらは「これを贈ったら喜んでくれるか」「こういうものの方が気に入るかも」などと相手の顔を想像する時間です。私はそこにあたたかさを感じたのだと思います。 現代は技術の進歩もあり便利な時代です。しかし、人々の生活のペースが速く、コミュニケーションにかける時間も短くなっているように思います(送受信といった実際のやりとりの時間も、相手のことを考えるといった心理面での時間も、両方です)。この作品は、観劇したり読んだりする人の世代や生活スタイルによって見え方が異なるのかもしれません。アナログな時代を「優しい時代だった」と懐かしんだり、時間がかかることを「面倒くさい」と思ったり、逆に新鮮で面白いと感じる人もいるかもしれません。私はこの作品のアナログなところを好きだと思いましたが、それは舞台上演(生の演劇)というそれ自体アナログなメディアに興味関心を持っているからだと思います。 そういった意味で、時代の流れ、人々の変化、自分の内面にある「なぜ?」と向き合うきっかけをくれた、素敵な作品でした。