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レイディ・ベス@日生劇場

2026年3月7日、日生劇場にて『レイディ・ベス』を観劇(3時間5分、休憩込み)。
レイディ・ベス(エリザベス一世)が女王として即位するまでを描いたミュージカルです。「歴史ロマン」と謳われていて、プロットは確かにそうなのですが、細かい台詞や演技に目を向けると、家族への想いが丁寧に描かれた作品だと思いました。例えば、メアリーがベスを恐れるのは、王位を脅かす存在ということもありますが、ヘンリー八世、キャサリン・オブ・アラゴン、アン・ブーリンをめぐる家族の問題も背景にあったと思います。また、母のことを裏切り者と思っていたベスが、次第に母への考え方を変えていく様子も、主人公の心情の変化という点で、作品における重要な要素だったと思います。そのようなところに目を向けると、肩書きは「公」の立場であるメアリーやベスが、「私」的な部分を見せてくれたようで、心あたたまるミュージカルだったと思います。
ちなみに、この家族を公/私の両方で見たくなるのは、2019年にシドニーでThe Last Wifeを観劇した時と同じだと気付きました。

On 7 March 2026, I saw and heard Lady Bess at Nissay Theatre in Tokyo. 
It was a musical about Lady Bess (Elizabeth I) before her reign. In that sense, it was about the history, but I thought it was also about a family. For example, Mary Tudor was afraid of Bess because Mary saw Bess as a threat. However, there was not only a political view but also a family matter: the relationship among Henry (their father), Catherine (Mary's mother), and Anne (Bess's mother). Another example was that Bess saw her mother as a woman who betrayed her father at first, but she gradually changed that view through her knowing love and experiencing plights. Mary and Bess were from the royal family, but at the same time, each of them looked like just a human, or a woman, in the musical.
This family can be seen as a public and private one. I have thought so since I saw The Last Wife (a play about Henry VIII and his last wife) in Sydney in 2019. 



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Much Ado About Nothing at Shakespeare's Globe

2026年8月25日、Shakespeare's Globeにて Much Ado About Nothing を観劇(2時間25分、休憩込み)。グローブ座を訪れるのは約4年振りでしたが、先週の続きくらいの感覚で観劇できました。以下、ネタバレ注意です。 最後の場面まで笑える箇所がたくさんあり、最後の場面のみ不安が残る、そんな演出でした。笑える箇所としては、ベネディックとベアトリスが騙される場面はもちろん、ベアトリスの才気煥発でドン・ペドロが振られる(?)ところや、"Kill Claudio"の台詞でも客席から笑いが出ていました。テンポが良く、楽しい上演だと全体的には思いました。 しかし最後の場面で、ヒアローは納得していないように見えました。濡れ衣が濡れ衣だったと分かったことは良かったですし、ヒアローとクローディオは確かに結ばれるのですが、めでたしめでたしという雰囲気はなく、ベアトリスとベネディックが結ばれるから「まあいいか」と手を取る、というように見えました。パンフレットの表紙には"Let the battle begin"と書かれていて、はじめはベアトリスとベネディックの「陽気なバトル」のことを指しているのだと思いましたが、もしかしたらヒアローとクローディオのぎくしゃくした感じも暗示されているのでは…と今になって思います。 Much Ado About Nothing はイギリスで人気の作品で、私も何度も観たことがありますが、このような終わり方は初めてでした。 (Caution: contains a spoiler.) On 25 August 2026, I saw and heard Much Ado About Nothing by William Shakespeare at Shakespeare's Globe. It was hilarious until the last scene. The audience laughed a lot, especially when Benedick and Beatrice were tricked, when Don Pedro was rejected by Beatrice (it was not a serious heartbreak th...

A Midsummer Night's Dream at Shakespeare's Globe

2026年8月25日、Shakespeare's Globeにて A Midsummer Night's Dream を観劇(2時間30分、休憩込み)。 A Midsummer Night's Dream も観劇することの多い作品ですが、今回の上演でユニークだと思ったことが二つあります。それはヒポリタが妊娠中であったことと、タイテーニアのインドの子供が赤ん坊であったことです。ヒポリタとタイテーニアは同一の役者によって演じられていたので、赤ん坊を抱くタイテーニアの姿はヒポリタの少し先の未来というように見えました。オーベロンがその子を欲しがる理由(自分の小姓にしたいということ)には幼すぎる気もしましたが、役同士の繋がりを考えることが好きな私にとって興味深い演出でした。 (Caution: contains a spoiler.) On 25 August 2026, I saw and heard A Midsummer Night's Dream by William Shakespeare at Shakespeare's Globe. In this production, I found two distinct points that I had never seen in other productions of A Midsummer Night's Dream . One was that Hippolyta was pregnant and the other was that Titania's changeling boy appeared on stage as a baby. Hippolyta and Titania were played by one actress, so Titania with a baby looked like Hippolyta in the near future. I always like to find a connection between characters through casting strategies, so I fond this production interesting. 昼公演と同じ構図で写真を撮ってみました。

A Midsummer Night's Dream at The Other Place

2026年8月28日、ストラットフォード・アポン・エイヴォンのThe Other Placeにて A Midsummer Night's Dream を観劇(90分、休憩なし)。ロンドンのユニコーン・シアターとの共作ということもあり、子供や若者にもアクセシブルな上演でした。ここで「アクセシブルな」と書いたのは、二つの視点からそう思ったためです。 一つは、上演時間が90分で、疲れることなく見られたという点です。それでも、大きくカットされた場面は思い当たらず、満足感を得られる上演でした。実のところ、できるなら上演台本を手に入れて他の版と照らし合わせてみないとカット箇所が分からないくらい、自然な流れでした。子供や若者の集中力を考えても、内容の深さからしても、ちょうど良い上演だと思いました。 もう一つは、登場人物の名前と発せられる台詞が映像のように映し出されていたことです。舞台セットの背景には、色が薄く平らな部分があったのですが、タイミング良く、キャラクターに似合うフォントの文字が踊るように映し出されていたので、単なる字幕というよりは演出の一部のように見えました。これは幼い観客にも伝わりやすいというだけでなく、デジタルの作品に慣れている現代の観客にやさしいものだと思ったので、年齢というよりは世代の話かもしれません。それでも役者たちは身体を駆使して演じていたので、生の演劇としての魅力も感じ取れる、面白い上演でした。 On 28 August 2026, I saw and heard A Midsummer Night's Dream by William Shakespeare at The Other Place in Stratford-upon-Avon. As it was a co-production with the Unicorn Theatre, I thought it was an accessible version for children and young audiences. The word 'accessible' has many meanings, but I say so here based on two ideas below. First, it was a 90-minute-long pe...