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Showing posts from March, 2022

Pollock's Toy Museum

ロンドンにあるポロック玩具博物館を訪れました。展示内容はもちろん、歴史ある建物自体楽しめました。19世紀に建てられたらしく、時代が近いためか、以前訪れたシャーロック・ホームズ博物館と雰囲気が似ていると思いました。 ボードゲームから人形、ドールハウスまで、様々な玩具のコレクション(主にヴィクトリア朝時代のもの)が展示されていました。その中で一番興味深かったのは、toy theatreです。適訳が思い浮かばないのですが、下の写真にあるように、紙でできた劇場と人形で芝居の一場面を表している玩具です。ヴィクトリア朝時代、豪華な劇場での演劇が人気で、toy theatreも人気だったと説明を受けました。当時の劇場がどのようなものだったかを知るヒントにもなりそうで、劇場好きにはたまらない展示物でした。 I visited Pollock's Toy Museum in London. I enjoyed not only an exhibition but also a building. It was built in the 19th century, and it reminded me of the Sherlock Holmes Museum since the period is close. In the exhibition, I enjoyed seeing toy theatres. You can see what they are like in the photos below. It was said that in the Victorian era theatres were popular, and accordingly toy theatres were also popular all over Europe. The toy theatres there told us how theatres in the era looked like, and I enjoyed learning that because I'm interested in theatres.

Much Ado About Nothing at The Cockpit

2022年3月22日、The Cockpitにて Much Ado About Nothing を観劇(2時間30分、休憩込み)。21人の役を5人の役者が演じるという大胆な試みでした! 5人の役者しか出演しないと知った時、役を大幅にカットして小規模な上演になるのかなと思いましたが、役のカットはほぼなしで上演されていたので驚きました。出演場面の被らない役で一人二役、三役、四役…というキャスティングは見たことがありましたが、同じ場面で同じ役者が二人以上の人物を演じるというキャスティングは珍しいと思いました。例えば、一人の女優がヒアローとレオナートを同時に演じたり、一人の俳優がクローディオとアントーニオを同時に演じたりしていました。眼鏡をかければヒアロー、杖をつけばレオナート、というように、小道具によって役を演じ分けていました。役者たちは声や表情の切り替えが素早く、衣装やメイクを変えなくても本当にその役に見えたので器用だと思いました。 どの役を同じ役者が演じていたのかは、以下の通りです。 ・男性役者1:クローディオ、ボラチオ、アントーニオ、マーガレット ・男性役者2:ドン・ペドロ、修道士フランシス、夜警、アーシュラ、伝令 ・女性役者1:ヒアロー、レオナート、セクストン、夜警 ・男性役者3:ベネディック、ドグベリー、コンラッド ・女性役者2:ビアトリス、ドン・ジョン、バルサザー、ヴァージス、小姓 役の入れ替わりが激しいと言っても、最後は二組のカップルとドン・ペドロが欠けることなく舞台上にいて、役の振り分け方が見事だと思いました。 On 22 March 2022, I saw and heard Much Ado About Nothing by William Shakespeare at The Cockpit. Only five actors played 21 characters! When I knew there were five actors, I had imagined there would be accordingly five characters, but I was wrong. To my surprise, actors sometimes change his or her roles on the stage. For examp...

留学中のトラブル 電車のダイヤ編 / Cancelled trains (again!)

先日、ロンドンから長距離列車に乗ろうとした際、ダイヤの乱れに巻き込まれてしまいました。私が予約していた列車には問題がなかったのに、一本前の列車が運行中止になったせいで、私の乗ろうとしていた列車が満員になり、席の予約をしていたにも関わらず乗せてもらえなくなってしまいました。慣れない海外では何があるか分からないので、早めにホームへ行けば良かったなと後悔しました。(学びました!) 列に並んで待っていれば次の列車に載せてもらえるとのことで、一時間ほど立って待つことに。しかし、予定を変更しての乗車なので「本当に目的地に着くのかな?」「違う行き先のものに乗っていないよね?」と不安だらけ。そんな時、周りを見渡すと、多くの人が電話をしていました。おそらく家族や友人にだと思いますが、到着が遅くなると伝えたり、ダイヤの乱れについて文句を言ったりしていました。そういった人たちの会話を聞いていると、大抵、目的地が話題に出ます。聞き耳を立てるのは行儀良くないですが、周りの人たちの会話から、自分が正しい列に並んでいる、正しい目的地への列車に乗っている、ということが分かり安心しました。 トラブルは出来れば避けたいですが、巻き込まれてしまった時には落ち着いて、次の行動を考えるのが良さそうです。 On the other day, I got into trouble when I intended to take a train from London. The train I booked had no problem, but the previous train had been cancelled. Then my train became full and I was rejected to board even though I booked a seat! So I had to wait for the following train in queue for about one hour.  I got nervous thinking "Am I in the right queue?" and "Am I on the right train?" When I looked around, almost everyone was tal...

The Merchant of Venice at Sam Wanamaker Playhouse

2022年3月12日、Sam Wanamaker Playhouseにて The Merchant of Venice を観劇(2時間10分、休憩込み)。始まり方から終わり方まで、初めて見るような演出でした。 まずジェシカが登場し、Black Eyed Peasの"I Gotta Feeling"を静かに歌い、キリスト教徒たちの仮面舞踏会が始まり、ランスロットの逃亡、ジェシカが駆け落ちを決意する台詞が続きます。それから、原作の1幕1場が始まります。このように場面の順番を入れ替えることで、ユダヤ人を排除しようとするキリスト教徒たちの姿がより鮮明に見えました。 人肉裁判の場面は有名ですが、原作と異なっていたのは、ジェシカとロレンゾーも法廷に来ていたという点です。財産の没収と改宗を言い渡されたシャイロックに対して、ジェシカは父を想って(だと思いますが)涙を流します。キリスト教徒たちが札束をばら撒き騒ぐ中、ジェシカは悲しげな歌を歌いながら蝋燭の火を一つずつ消していき、暗転になり、劇が終わりました。ポーシャとバッサーニオ、ネリッサとグラシアーノの指輪の場面はありませんでした。 このように、始まり方も終わり方も他では見ないような演出でした。ジェシカが駆け落ちを夢見て"That tonight's gonna be a good night"と歌う冒頭から、泣きながら歌う終盤までの落差が激しく、胸に迫るものがありました。シャイロックいじめと、それを見つめるジェシカの眼差しに焦点を当てた演出だったと思います。前者はあるけれど、後者は初めて見ました。上演のポスターに写っているのはシャイロックとジェシカです。その意味が観劇後に分かった気がします。 (Caution: this post includes the content of a production. If you're going to see the production, you might not want to read this post before you see it.) On 12 March 2022, I saw and heard  The Merchant of Venice  by William Shakespeare at Sam Wan...

Hamlet at Sam Wanamaker Playhouse

2022年3月12日、Sam Wanamaker Playhouseにて Hamlet を観劇(3時間20分、2回の休憩込み)。 オープニングの演奏が行われた後、電気が消されて真っ暗になり、その中で1幕1場が始まりました。真夜中の場面を本当に真っ暗な中で行うというのは、普段はキャンドルの光の中で上演が行われるSam Wanamaker Playhouseならではの演出だと思いました。 今回の上演で一番驚いたのは、舞台の中央に円形のプールが設置されていたことです。死の象徴として扱われていたと思います。先王ハムレットの亡霊がそこに立ったり、オフィーリアの骨がそこに撒かれたりしていたからです。オフィーリアの最期の様子をガートルードが語る場面では、ガートルードがオフィーリアの服をプールに浸し、水と死を結び付けていました。 次に驚いたのは、ハムレットが旅役者に芝居の一部の暗唱を頼む場面です。原作ではトロイの王について語られますが、今回の上演ではロミオとジュリエットのバルコニーの場面が始まり、驚きました。現代の観客に合わせた演出だと思いましたが、当時の観客がトロイの物語に馴染みがあったとすれば、現代の上演で現代の観客に合わせるのは理にかなっていると思いました。 そのような工夫が面白いと思った上演でした。 (Caution: this post includes the content of a production. If you're going to see the production, you might not want to read this post before you see it.) On 12 March 2022, I saw and heard Hamlet by William Shakespeare at Sam Wanamaker Playhouse. After an opening music, lights went gone and Act 1 Scene 1, which is a scene of midnight, was played in blackout. This could be done because it was played at Sam Wanamaker Playhouse, not outdoor...

シェイクスピア全戯曲鑑賞達成! / I achieved to see and hear all of Shakespeare's plays!

2009年11月30日、『十二夜』を観劇したのがシェイクスピアとの出会いでした。2022年3月8日、朗読劇『シンベリン』を鑑賞し、目標だったシェイクスピア全戯曲鑑賞を達成しました。ここまで12年と少しの月日がかかりました…感慨深いです。 観劇/鑑賞の数え方は、以下の通りです。 ・上演言語は問わない ・上演形態は問わない(ミュージカルや朗読劇も含める) ・アダプテーションの有無は問わない(脚本がシェイクスピア以外でも、「原作:シェイクスピア」と記載されている上演は含める) ・映像で観たものは含めない(映画化、舞台上演の映像化ともに) 要は劇場へ足を運んで実際に鑑賞したものを全て数えています。 全戯曲を鑑賞して、やっと新たなスタートラインに立てたかな、と思います。数を重ねれば良いというわけではありませんが、各作品に対する引き出しが揃ったという意味で、一区切りとして目標にしていました。達成できて嬉しいです。 次の目標は、 ・日本語での全戯曲コンプリート ・英語での全戯曲コンプリート ・長編詩を含めた、シェイクスピア全作品の鑑賞 です!こればかりは自分の努力だけではどうしようもなく、上演される機会がないとかなえられない夢なのですが、だからこそ機会がある時には逃さず積極的に劇場へ足を運ぼうと思います。 On 30 November 2009, I saw and heard Twelfth Night , which was my first encounter with Shakespeare. On 8 March 2022, I heard a play-reading of Cymbeline , and I achieved to see and hear all of Shakespeare's plays. It took me more than twelve years. Here are how I count: -including Japanese and English productions, and ones performed in other languages -including any style of performances, such as musicals and play-readings -including ada...

Shakespeare's Coming Home!

Shakespeare's Coming Home!というイベントに参加してきました。1769年に俳優のデイヴィッド・ギャリックがストラットフォード・アポン・エイヴォンの街に贈ったシェイクスピアの像の、改修費用を集めるためのイベントです。シェイクスピアの全戯曲と2篇の詩の朗読が行われ、その収益が像の改修費用に充てられるのだそうです。 上演される機会の少ない作品にも触れられる良い機会だと思い、複数の上演を鑑賞してきました。その感想を作品ごとに書こうと思います。 I attended an event called Shakespeare's Coming Home!, which was a fundraising project for restoration of a statue that David Garrick gave to the people of Stratford-upon-Avon in 1769. The project gave us an opportunity to access Shakespeare's complete works (dramatic works and poems) both as audiences and as readers. I attended several performances as an audience, and I write about them in this post. ルークリース凌辱 / The Rape of Lucrece 2022年3月2日、Town Hallにて詩の朗読『ルークリース凌辱』を鑑賞(1時間45分、休憩なし)。朗読と聞いていたので本を読み上げる形の上演を想定していたのですが、なんと朗読者は台本なしで全編を暗唱していました!脚韻などで覚えるヒントが散りばめられているとはいえ、1855行もの詩を一人で暗唱できる朗読者の記憶力は素晴らしいと思いました。 絵画の中から出て来たようなルークリースの衣装をまとった朗読者は、ルークリースにも、その父や夫やタークィンにもなりきって、戯曲の対話とは異なる「語り」を語っていました。台本を手放して演技も伴っていたので、芝居の独白を鑑賞しているような気分でした。 On 2 March 2022, I heard...