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Showing posts from October, 2022

The Winter's Tale at Holy Trinity Church

2022年10月29日、Holy Trinity Churchにて The Winter's Tale を観劇(2時間50分、休憩込み)。Holy Trinity Churchはシェイクスピアが埋葬されている教会です。そんなシェイクスピアゆかりの教会で、ロマンス劇である The Winter's Tale を観劇できたことは、会場と劇のジャンルがマッチしていていいなと思いました。音響などは最小限の演出でしたが、アポロの神託が読み上げられる場面や、ハーマイオニの像が動く場面は、神聖に見えました。教会での上演だったからこそだと思います。 On 29 October 2022, I saw and heard The Winter’s Tale by William Shakespeare at Holy Trinity Church. The church is the place where Shakespeare is buried. The venue of the performance matched the genre of the play. In particular, when the Apollo's oracle is read and when the statue of Hermione moves looked holy, probably because of the venue. 

Mischief Festival 2022 at The Other Place

Royal Shakespeare Theatreの別館であるThe Other Placeにて、二つの芝居を観劇しました。Mischief Festivalという、現代劇を上演するシリーズで、 Ivy Tiller: Vicar's Daughter, Squirrel Killer と O, Island! の二本を観劇しました。どちらも、ここでの上演が初演という、まさにコンテンポラリーな現代劇でした。 劇場内の公演プログラム売り場では、公演プログラムと台本がセットになった本が売られていました。それで5ポンドという安さなので驚きです。これが初演なので、キャストとスタッフの情報と台本を一緒に手に入れることができて良かったです。 公演プログラムによると、両方の作品に出演している役者もいるとのことでした。日替わりで上演されたり、一日に二本上演されたりするので、その両方に出演するというのは技量のいることだと思います。そのようなローテーションは、ロンドンのグローブ座のものと似ていると思いました。 以下、ネタバレ注意です。 Ivy Tiller: Vicar's Daughter, Squirrel Killer 2022年10月26日、The Other Placeにて Ivy Tiller: Vicar's Daughter, Squirrel Killer を観劇(1時間25分、休憩なし)。タイトルが韻を踏んでいて面白いと思いました。タイトルロールのIvy Tillerは、在来種のキタリスを守るために外来種のトウブハイイロリスを駆逐しようとする女性です。リスを撃つ場面はグロテスクに思えましたが、周りの観客はそこに目を向けるのではなく、目的に対して一生懸命すぎるが故に周囲と噛み合わないIvyの姿を見て笑っていました。そこに注目するのか、と観客の受容について驚きました。 O, Island! 2022年10月26日、The Other Placeにて O, Island! を観劇(1時間25分、休憩なし)。洪水によって島として孤立してしまった村についての物語でした。孤立すると、誰がリーダーになるのか、リーダーの判断は正しいのか、その他の人物はどのような役割を持つのか、他の人物内で派閥ができるのか…など、考えるべき点が出てきます。ウィリアム・ゴールデ...

卒業アルバム / Yearbook

大学からイヤーブック(卒業アルバムのようなもの)が届きました。日本のものと異なるところがあり、面白いと思ったので記事にします。 まず、郵送される時期についてです。実はまだ修士論文の成績が出ておらず、修了できるかも分からないのに、イヤーブックが届き、早いなと思いました。日本では、卒業式の日に渡されるか、卒業式後に郵送されるか、どちらにしても卒業が決まってからです。 次に、掲載される写真についてです。私が今通っている大学に限った話かもしれませんが、載せてほしい顔写真を学生自身がアップロードするというやり方でした。それなので、証明写真を載せた学生から、普段の自然な写真を載せた学生、アプリを使った自撮りを載せた学生までいて、写真に統一感はありませんでした。日本では、小中高大いずれにしても、学校にカメラマンの人が来て撮影が行われるので、統一感があると思います。 写真とプロフィール(専攻や在籍年度、国籍など)の他に、"my philosophy"を書く欄もありました。人生観を表す名言のようなものですね。日本ではそれを問われることがなかなかないので、かなり迷いました。人生観を問われるとは、西洋の大学らしいなと思いました。 I received a yearbook from the university that I attend. It was slightly different from Japanese one, so I wrote this post. First, when it is published is strange for me. Actually, I haven't received the result of my dissertation yet and I don't know if I can graduate. It's so early to receive a yearbook. In Japan, we receive it on the day of the graduation, or it is posted after the day of the ceremony. Next, the selection of students' photos is interesting...

Hartfield and Pooh Corner

くまのプーさんの故郷、ハートフィールドへ行ってきました。小さい頃からプーさんが大好きで、幼稚園を卒園する時には「プーさんチャンピオン」の称号をもらいました(この子はこれについては誰にも負けない、というのをクラス全員分決めるイベントみたいなものでそう呼ばれました)。それで小さい頃の私は「大きくなったらプーさん博士になる」と言っていました。少し無理矢理言えば、今ではプーさん(の国の文学で)博士(号取得を目指す大学院生)になりました。イギリスにいる間にハートフィールドを訪れたいと思っていたので、実際に行くことができて幸せです。昔の私に教えてあげたいです。 ギフトショップとティールームがあるPooh Corner プーさんのティーポットが可愛かったです プーさんたちが棒を投げて遊んでいた橋にも行きました I visited Hartfield, a so-called hometown of Winnie the Pooh. I have been a big fan of Winnie the Pooh since I was little, so I was happy to visit the place finally!

Yayoi Kusama: Infinity Mirror Rooms

テート・モダンで開催されている草間彌生展のチケットを三度目の正直でやっと取ることができ、行ってきました。色に興味があるので、このような空間にいられて幸せでした(と言いつつ、浸る暇もなく写真を撮るのに一生懸命でしたが)。映える写真を撮るのに慣れていないので、黒いドアを背にして写真を撮ってしまいました。多分最後の一枚のように、自分が光に包まれているような構図で撮るのが正解です。でも、そんな失敗も含めて良い思い出になりました。 I enjoyed the exhibition of Yayoi Kusama: Infinity Mirror Rooms at Tate Modern. It was a colourful and beautiful exhibition by a Japanese modern artist. 

Henry VIII at Shakespeare's Globe

2022年10月6日、Shakespeare's Globeにて Henry VIII を観劇(2時間30分、休憩込み)。以下、ネタバレ注意です。 ウィリアム・シェイクスピアとジョン・フレッチャーによる共作ですが、公演プログラムには"in collaboration with Hannah Khalil"とあり、現代の作家による手が加えられていたので、アダプテーションと言えるかもしれません。原作にはない歌や台詞も聞こえてきました。そのような台詞の追加で気になったのは、 Much Ado About Nothing からの引用が二ヶ所あったということです。一つは離婚を言い渡された王妃キャサリンに対する歌の歌詞で、"Sigh no more, let them go"とバルサザーの歌が引用されていました。もう一つはまさにエリザベスを出産する場面でのアン・ブーリンが、苦しみながら"The world must be peopled"とベネディックの台詞を言っていたことです。 Much Ado About Nothing は今シーズンのグローブ座のラインナップに入っている作品なので、同時に観たら面白いだろうなと思いました。 (Caution: contains a spoiler.) On 6 October 2022, I saw and heard Henry VIII by William Shakespeare and John Fletcher at Shakespeare's Globe. The production can be labelled as an adaptation, because the programme said it was "in collaboration with Hannah Khalil" and some lines were added by the modern writer. I found it interesting that some of added lines were brought from Much Ado About Nothing . When the Queen Katharine was sente...

The Tempest at Shakespeare's Globe

2022年10月6日、Shakespeare's Globeにて The Tempest を観劇(2時間25分、休憩込み)。以下、ネタバレ注意です。 ポスターの写真から想像できたように、現代風の衣装や小道具を使った演出でした。エアリエルは初め水兵の格好で登場し、キャリバンは終始アロハシャツを着ていました。 今回の上演で面白いと思ったのは、場面転換の際に大道具を動かしたりする役割を、エアリエル、キャリバン、ファーディナンド役の役者が担っていたということです。キャリバンは胸元にSTAFFと書かれた名札を付けていたので、最初は本物のスタッフだと思ってしまったほどです。この3人の共通点は、プロスペローの支配下にあるという点です。メタ的な見方かもしれませんが、芝居の主人公の支配下にある3人が、芝居の進行においても労働を任されているように見えました。 (Caution: contains a spoiler.) On 6 October 2022, I saw and heard The Tempest by William Shakespeare at Shakespeare's Globe.  As we can see in the photo of the poster, they had modern costumes and props. Ariel had a sailor-like costume at first. Caliban had an aloha shirt. I found it interesting that Ariel, Caliban, and Ferdinand moved and set large props between scenes. Caliban had a name tag saying "staff" on his shirt, so I thought he was a real staff at first. These three characters are under control of Prospero. It looked like those who were under control of the protagonist, namely, those were ...

The Upstart Crow at Apollo Theatre

2022年9月30日、Apollo Theatreにて The Upstart Crow を観劇(2時間15分、休憩込み)。シェイクスピアが『オセロー』を書いた時期が舞台の物語で、シェイクスピア自身も登場する劇でした。シェイクスピア役が登場するという点は、以前観劇した 『サムシング・ロッテン!』 と似ているなと思いました。 シェイクスピア作品への言及があった他、 The Upstart Crow 自体がシェイクスピア作品を思わせるあらすじでした。生き別れた双子の登場は『十二夜』を思わせるもので、シェイクスピアの二人の娘・スザンナとジュディスと、娘のように可愛がっているケイト(こちらは The Upstart Crow の創作ですが)とのやりとりは『リア王』のパロディーでした。黒人の登場は『オセロー』、熊の登場は『冬物語』を想起させるものでした。 そんなシェイクスピア好きにはたまらない作品でしたが、シェイクスピア研究者とは思えないような周りの観客も楽しんでいたようです。イギリスではシェイクスピアが必修の作家ということもあり、やはり一般の観客にも馴染みがあるのだろうなと思いました。 On 30 September 2022, I saw and heard The Upstart Crow by Ben Elton at Apollo Theatre. The setting of the play was when Shakespeare wrote Othello , and Shakespeare himself appeared in The Upstart Crow . The play in which Shakespeare appeared reminded me of  Something Rotten! , a musical I saw four years ago. In addition to some references to Shakespeare's plays, the plot of The Upstart Crow  looked like Shakespeare's plays. It included separated twins, which was like Twelfth Night . It in...