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Showing posts from November, 2022

The Mousetrap at St. Martin's Theatre

2022年11月26日、St. Martin's Theatreにて The Mousetrap を観劇(2時間20分、休憩込み)。ロンドンで観るのは二回目になります。一回目の観劇時の感想は こちらの記事 からどうぞ。 史上最長のロングラン記録を持つこの作品は、1952年11月25日に最初の幕が上がり、2022年11月25日の公演はちょうど70周年の記念でした。本当は25日の公演に行きたかったのですが、タッチの差で完売してしまい、チケットを買うことができませんでした。本当にちょっとの差だったんです…一度は購入画面までいったのですが、ほぼ同時に売れてダブルブッキングになったから諦めてくれと、先方から連絡がきました。そして仕方なく、26日のチケットを購入しました。行きたかった日の公演に行けずに落ち込んでいたところ、恩師の一人のお言葉を思い出しました(勝手に引用します)。「 The Mousetrap は観に行ったその日が、演劇史上最長ロングラン記録の達成日になるので、記録の実現にお客として貢献したことを誇りに思おう」というものです(翌日には記録は破られるのですが)。そのお言葉を思い出して、26日の公演も特別なものだと思いました。この作品に限らず、毎回の公演を大切に観劇しようと思いました。 イギリス留学中の観劇は、この作品で始まって、この作品で締めくくりとなりました。たくさん観劇できて幸せでした。帰国後も劇場に通います。 On 26 November 2022, I saw and heard The Mousetrap by Agatha Christie at St. Martin's Theatre. It was my second time to see the production in London. You can find how it was like when I first saw it from this link . The Mousetrap , which started its running on 25 November 1952, celebrated its 70th anniversary on 25 November 2022. I tried to buy a ticket for the anniversa...

Othello at National Theatre

2022年11月25日、National Theatreにて Othello を観劇(3時間、休憩込み)。以下、ネタバレ注意です。 役としての出番のない役者が存在感を放つ演出でした。オセロー、イアゴー、デズデモーナはその役のみを演じていましたが、それ以外の役者は、本来の役としてその場に出ていない時、名前のない存在として舞台上にいたり、群衆のような役割を担ったりしていました。例えば、冒頭でオセローがデズデモーナの心を奪ったという話題になった時には、野次馬として声をあげていました。また、イアゴーが独白を言う時には、聞き入るように身を乗り出していました。彼らは黒い服を着ていて、 イエローヘルメッツの「黒コート」 を思わせる存在でした。配役一覧を見ると、そのような存在は"System"と名付けられていて、人間離れした存在であるところが興味深いと思いました。 (Caution: contains a spoiler.) On 25 November 2022, I saw and heard Othello by William Shakespeare at National Theatre. The most impressive thing for me was that actors were on stage as anonymous existences when they didn't play their roles. (The exception was the actors who played Othello, Iago, and Desdemona; they played only Othello, Iago, or Desdemona.) For example, at the beginning of the play, the anonymous existences shouted to blame Othello for stealing Desdemona's heart as if they were townspeople. Also, when Iago speaks his asides, they were there as if they were invisible listeners. ...

イエローヘルメッツ番外公演パンフレットに寄稿しました

イエローヘルメッツが番外公演として『GtoRⅢ グロスター公爵~リチャード三世』を上演します。11月30日(水)14時と19時の二回公演で、吉祥寺のROCK JOINT GBというライブハウスにて、リーディングアクトの形式で上演されます。ライブハウスでのリーディングアクトというのは、劇場でのお芝居とはまた違って見える・聞こえると思うので、おすすめです。ライブ配信もございますので、ご来場のご都合がつかない方も楽しんでいただけたらと思います。公演の詳細・ご予約は こちらのページ からご確認ください。 そして、会場で配布される公演パンフレットに、寄稿させていただきました。8月の本公演の際にも寄稿させていただきましたが、本公演はライトな感じ、番外公演はディープな感じ、と文章の色合いが異なります。ぜひご来場の上、読んでいただけると嬉しいです。 どうぞよろしくお願いいたします。

Henry V at Sam Wanamaker Playhouse

2022年11月19日、Sam Wanamaker Playhouseにて Henry V を観劇(2時間20分、休憩込み)。以下、ネタバレ注意です。 この上演は、途中まで入退場用のドアがカーテンでふさがれていて、役者は全員舞台上の椅子に座り、登場する時に「誰々登場」とト書きを言って立ち上がり、演技に入るというやり方で上演されていました。役者たちは台本こそ持っていなかったものの、ト書きを読むという試みは朗読劇に近い上演だと思いました。今回の上演では、序詞役の存在がカットされていました。観客の想像力を願うプロローグがなかった分、役者自身がト書きを読むということで補われていたように思えました。 (Caution: contains a spoiler.) On 19 November 2022, I saw and heard Henry V by William Shakespeare at Sam Wanamaker Playhouse. Until a certain point of the play, they didn't use doors and all of the actors were on stage. They were sitting on chairs on the stage, and when a character entered, the actor read the stage direction to explain the character enters. Although they didn't have scripts on their hands, the production was somewhat close to play-reading. In this production, the Chorus didn't appear. When the Chorus, who asks audiences to have imagination, doesn't appear, it may be a plausible choice to make actors read stage directions.

Liverpool

リバプールを旅行しました。写真を中心にお届けします。 港町の雰囲気を楽しみました ビートルズで有名なキャバーン・クラブ キャバーン・クラブがあるマシュー・ストリート ビートルズのメンバーの像 リバプール博物館 テート・リバプールは横浜の赤レンガ倉庫のような雰囲気でした リバプール大聖堂 シェイクスピア・ノース・プレイハウス ここで観たイベントについては こちらの記事 に書きました ウォーカー・アート・ギャラリーにはリチャード三世を演じる ギャリックの有名な絵がありました I visited Liverpool. I took photos of the Cavern Club, Mathew Street, and the statues of the members of The Beatles. I also visited Tate Liverpool, Liverpool Cathedral, and Walker Art Gallery, where I saw the famous David Garrick as Richard III by William Hogarth.  My first purpose of visiting Liverpool this time was to experience Shakespeare North Playhouse, which I found a wonderful venue. As for the event at the playhouse that I attended, you can read the post from this link .

Shakespeare School Festival at Shakespeare North Playhouse

2022年11月15日、リバプールのShakespeare North Playhouseにて開催されたShakespeare School Festivalに参加しました。 リバプールにもシェイクスピアの名前を冠した劇場があると知り、行ってみることにしました。シェイクスピア作品の他、シェイクスピアのパロディーなども多く上演している劇場です。 このイベントは、複数の小学校の児童がそれぞれ一つのシェイクスピア劇(台詞カットによりかなり短くなったバージョン)を演じる形式のものでした。参加する学校や上演される演目は日替わりだったようで、私が参加した日は、 ・小学校高学年の児童による Twelfth Night (35分) ・より幼い学齢の児童による A Midsummer Night's Dream (20分) ・小学校高学年の児童による Romeo and Juliet (25分) を観ることができました。 小学生による上演なので、台詞が飛んでしまったり、登場する順番を間違えてしまったりというハプニングもありましたが、そのような中でも児童たちが助け合って劇を進めようとする姿が印象的でした。演劇教育は協調性を育むとよく言われます。綺麗事ではなく本当にそうなのだと、児童たちを見ていて思いました。また、児童たちは楽しんで演じている様子でした。幼い頃からそのような機会に恵まれているイギリスの子供たちがうらやましいです。 On 15 November 2022, I attended an event called Shakespeare School Festival at Shakespeare North Playhouse in Liverpool. Like Shakespeare's Globe in London and Royal Shakespeare Theatre in Stratford-upon-Avon, Liverpool also has a theatre named after Shakespeare. The theatre offers us Shakespeare's plays, Shakespeare's parodies, and various kinds of events such as the...

York

ヨークを旅行しました。写真を中心にお届けします。 ウーズ川沿いの景色が綺麗でした 城壁を歩いてみました ミンスターの一部は工事中でしたが、ステンドグラスが見事でした ヨーク・キャッスル・ミュージアム クリフォード・タワー ヨーク・アート・ギャラリーには日本の浮世絵もありました ヨビック(バイキングのテーマパーク) ヨーク大学 大学図書館の入口へは不思議なスロープを上って行きます ベティーズ(ティールーム)は人気で、朝8時半から並んで入れました I visited York. I stayed at a hotel by the River Ouse; the landscape from the window was beautiful. I enjoyed walking on the York City Walls. I also visited York Minster, York Castle Museum, Clifford's Tower, York Art Gallery, Jorvik Viking Centre, University of York and its library, and Bettys (a tearoom).

My Neighbour Totoro at Barbican Theatre

2022年11月3日、Barbican Theatreにて My Neighbour Totoro を観劇(2時間35分、休憩込み)。以下、ネタバレ注意です。 トトロをどのように表現するのか気になっていました。周りの観客もおそらくそうで、トトロが初めて登場した時には、待ってましたと言わんばかりの拍手が沸き起こっていました。トトロは、10人ほどの人形使いによって動かされていました。予想以上に大きかったです。表情や手の動き、耳の動きなどが丁寧に表現されていて、人形の動かし方が上手いと思いました。昨年観劇した、同じRSCによる The Magician's Elephant に登場した象の動きを思い出しました。 英語での上演でしたが、出演者のほとんどは日本人かアジア人でした。キャストのプロフィールを見ると、このために渡英させたというより、イギリスで活動している日本人やアジア人の役者を集めたという感じでした。イギリスの演劇界で活躍する日本人やアジア人が多くいることに、驚きながらも嬉しく思いました。 観客のほとんどは現地の人だったと思います。日本の作品が元になっているので、9月に観劇した A Night A t The Kabuki の時のように日本人だらけだったらどうしようと思っていたのですが、そうではありませんでした。小学生くらいの団体から、子供連れの家族、大人同士の観客など、色々なグループが観に来ていました。そんな観客の反応で意外だったのは、(トトロは別として)カンタが一番人気だったということです。イギリス人からするとシャイすぎて面白いのかなと思いました。日本でも上演してくれたら、観客の反応を比較してみたいです。 (Caution: contains a spoiler.) On 3 November 2022, I saw and heard My Neighbour Totoro by Royal Shakespeare Company at Barbican Theatre. I wondered how to express Totoro, a creature. When Totoro appeared on stage for the first time, audiences welcomed it with huge applause. Tot...

A Christmas Carol at Royal Shakespeare Theatre

2022年10月31日、Royal Shakespeare Theatreにて A Christmas Carol を観劇(2時間35分、休憩込み)。ハロウィンの日にクリスマスの物語を観劇するという不思議な体験をしました。 劇が始まってまず思ったのは、登場人物の数が多いということです。帰宅後に公演プログラムで確認したら、40人もの役者が出演していたそうです(子役はローテーションなので、一度の上演に出演する役者の数は少し減りますが)。 次に思ったのは、19世紀イギリスの街を再現する舞台セットが見事だったということです。Royal Shakespeare Theatreの舞台は奥行きがあります。その奥行きを上手く使った演出だったと思います。 このように、大人数の役者と大きな劇場に圧倒されました。 A Christmas Carol は、イギリスの冬の風物詩と言えるほどで、クリスマス頃になると多くの劇場で上演されます。今回の感想は劇場の大きさや形、役者の数によるものなので、他の劇場や劇団によるものを観たらまた違った感想を持つのかなと思いました。 On 31 October 2022, I saw and heard A Christmas Carol by Charles Dickens at Royal Shakespeare Theatre. I saw a play about Christmas on the day of Halloween. The first impression of the performance for me was that there were so many characters in the play. According to the programme, there were 40 actors in the production, although it didn't mean that exactly 40 actors appeared on stage at the same time because child actors acted in rotation.  The next thing I thought was that they were good at recreating a town i...