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The Comedy About Spies at Adelphi Theatre

2026年8月26日、Adelphi TheatreにてThe Comedy About Spiesを観劇(2時間35分、休憩込み)。2022年に観劇したThe Play That Goes Wrongが好きで、同じカンパニーによる上演ということで今回観ようと思いました。予想通り、そして期待以上に面白かったです!
タイトルにあるように、スパイについてのコメディーでした。こんなに笑えるスパイものは初めてでした。はじめは驚きましたが、観劇後に気付いたのは、スパイものとコメディーは相性が良いのではということです。スパイはしばしば正体を偽ります。それにより人違いや勘違いも起こりやすくなるので、時には話が噛み合わなかったりして、演劇的に面白いのです。喜劇に振り切ろうと思えば、例えば『間違いの喜劇』のようにすれ違いだらけのプロットにすることも可能だと思いました。もちろん、アイデンティティーを偽る本人は「自分は一体何者なのか」と葛藤することもあるので、そこにフォーカスすればシリアスな芝居にもなります。真面目な作品と笑える喜劇は、スパイの話においては、実は紙一重なのではと思いました。
そのような発見があったので、この感想は真面目風に書いていますが、観劇中は笑いっぱなしでした!

On 26 August 2026, I saw and heard The Comedy About Spies at by Mischief at Adelphi Theatre. I liked The Play That Goes Wrong (2022), and I found out that the company is performing The Comedy About Spies this year, so I was thrilled to see this play in London. Indeed, it was hilarious as (or more than) I had expected!
There are many serious plays and films about spies, but I had never seen a comedy about them, so I was surprised at its funny scenes at first. But now I think that spy stories can go well with comedies. This is because spies often conceal or disguise their identities. Then there are sometimes misunderstandings between characters, which makes the audience laugh. To me, such interesting aspect is similar to that of The Comedy of Errors by Shakespeare (its characters are not spies, though). That being said, it is also true that spies get confused by, are worried about or suffer from the balance between their true identities and false ones, which makes a play more serious.  In this sense, comedies and serious plays are actually close through the perspectives of spy characters.
Well, I wrote this post in a serious tone, but I laughed a lot without thinking during the play!







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AGATHA@よみうり大手町ホール

2026年8月1日、よみうり大手町ホールにて『AGATHA』を観劇(2時間40分、休憩込み)。 アガサ・クリスティの失踪事件を題材にしたミュージカルですが、作品づくりにおける彼女の信念が見えたところが面白かったです。もちろん「彼女はどこに消えた?」「無事なのか?」「誰かの仕業か?」といった、周りの登場人物たちの言い方や歌い方は、それ自体ミステリー作品を観ているような感覚でしたが、単なる謎解きで終わらなかったところが良かったです。 アガサは(少なくとも本作品で描かれる彼女は)、事件のトリックよりも動機を大事にしています。多くの殺人事件を描きながらも、純粋な心を持つ彼女は、平凡な人が残酷な事件を起こしてしまうのはなぜかというところに興味を持ち、その人物の動機を知る(書く)ためには人間関係を観察することが重要だと言います。 私はミステリー小説の大ファンというわけではないのですが、アガサ・クリスティは好きでよく読んだり観たりしています。彼女の作品に惹かれるのはなぜか、言語化できずにいたのですが、このミュージカルを観て分かったような気がします。私は、登場人物間の関係や、そこから生じる動機(事件でなくともあらゆる言動についての動機やきっかけ)を丁寧に描く作家が好きなのだと思いました。 On 1 August 2026, I saw and heard Agatha at Yomiuri Otemachi Hall in Tokyo.  It was a Korean musical translated into Japanese, inspired by the actual incident when Agatha Christie mysteriously went missing. The musical itself was like a mystery to be solved by the audience, but I rather liked the characterisation of Agatha.  Agatha Christie (as an actual writer, or as a character in the production at least) is more interested in 'why' culprit...

ricca ricca festa 2026

国際児童・青少年演劇フェスティバルおきなわ(りっかりっかフェスタ)に行ってきました。3本の作品を鑑賞し、シンポジウムを聞くこともできました。その感想を書いていきます。 I enjoyed an annual, international theatre festival for children and young people called Ricca Ricca Festa in Okinawa. I saw three performances and attended a symposium.  チップとチョコ/The Puppy Siblings, Chip and Choco  7月27日、テンブスホールにて『チップとチョコ』を観劇(45分、休憩なし)。人形劇団ひぽぽたあむによる人形劇でした。人形は人間の役者とは異なり、物理的に言ってしまえば、無機質な物です。それでも、台詞や場面に合わせて表情が変わって見えました。人形遣いの手や声を通して、人形に命が吹きこまれるからかもしれません。あるいは、観客が想像力で補いながら見るので、生き生きと見えるのかもしれません。見方、見え方、見せ方という三つの視点で興味深いため、人形劇や、人形が登場する作品は(人形と人間が共演する演劇を含めて)面白いと思います。 On 27 July, I saw a puppet show titled The Puppy Siblings, Chip and Choco . Physically speaking, puppets are just materials without emotions unlike human beings. Nevertheless, the puppets in the show looked to have emotions and their facial expressions seemed to change according to lines and scenes. Puppeteers were so skillful that puppets looked as if they were alive. Also, audiences were good at seeing them as lively puppies...

無伴奏ソナタ@サンシャイン劇場

2026年7月22日、サンシャイン劇場にてミュージカル『無伴奏ソナタ』を観劇(2時間45分、休憩込み)。2024年のミュージカル版初演を観て以来、再演を待ち望んでいた作品だったので、今回観劇できて嬉しかったです。 ミュージカル版初演の時には、 当時の記事 に書いたように、役と役者の関係が興味深いと思っていました。それは今回も感じたのですが、2年経った今の感想としては、芸術とは何だろう?人生とは何だろう?といった、より深いところが頭に浮かんでくる上演でした。この2年で世の中が変わったから、カンパニーのメンバーが上演をパワーアップさせたから…と色々な要因があると思いますが、私自身この2年で環境が変わったので、注目ポイントも変わったのかもしれない、と思います。 芸術について 原作がSF小説ということもあり、設定が特殊なのですが、この作品の世界においては、全国民の職業が幼児期のテストで決定されることになっています。主人公のクリスチャンは、作曲家(作中では「メイカー」と呼ばれていました)として生きることが決められます。音楽にかかわる職業は他にもありますが、この「メイカー」は人類の宝のように扱われていて、クリスチャンは親元から引き離され、政府の施設で暮らし、厳しい監視の中、作曲に励む…という生き方をします。ここで「厳しい」と書いたのは、多くの禁止事項が含まれているからです。その中でも、私の心に引っ掛かったのは、メイカーは既成の音楽を耳にしてはならない(周りの人物も、他の人が作曲した音楽を聞かせたり、既にある音楽や楽器に関する情報をメイカーに与えたりしてはならない)という法律でした。クリスチャンは、それが当然と思って30年ほど生きてきたので抵抗する様子もないのですが、現実世界の観客にとっては首を傾げたくなる話です。この法律を持ち出す側の言い分としては「真の芸術はゼロから生まれる」とのことです。これに反対する登場人物もちゃんといて、その人は「芸術は皆模倣から生まれる」と言っていました。もし自分の立場を問われたならば、私も後者の側ですが、どちらが正しいという話以前に「ゼロからor模倣から」という構図を見て取れたことが面白かったです。一応、私も院生・研究者としてやってきたので、この2年で見方が変わったのかな。 人生について そのように生きてきたクリスチャンですが、行き詰まった時、法律を...